縁
えん / En
縁(えん)の意味
意味
縁とは、物事が生じたり消えたりするときに働く、さまざまな条件やつながりのことです。どんな出来事も人との出会いも、ひとつの原因だけでなく、無数の縁が重なって成り立っていると見ます。
出典・由来
仏教の根本的な教えである「縁起」に由来し、サンスクリット語の「プラティヤヤ(条件)」の訳語とされます。初期経典には「此れ有るが故に彼有り」という縁起の言葉が伝えられています。仏教では、直接の原因を「因」、それを助ける条件を「縁」と区別することがあります。特定の禅籍の一句というより、禅を含む仏教全体に通じる基本的な考え方です。
悩みへの生かし方
人間関係がうまくいかないとき、私たちは「自分が悪い」「相手が悪い」と一つの原因を探しがちです。けれども縁の見方に立つと、そのときの忙しさ、言葉の行き違い、お互いの事情など、多くの条件が重なっていたことが見えてきます。誰か一人を責めずにすむと、少し肩の力が抜けます。 大切な人や場所を失ったときにも、縁は静かな支えになります。出会えたこと自体が、数えきれない条件が重なった結果でした。離れることもまた縁の移り変わりですが、ともに過ごした時間が今の自分をつくる縁として残り続けている、と受け止めることもできます。
今日の小さな実践
今日、手にしたもの(一杯のお茶や一冊の本)を見て、それが届くまでに関わった人や条件を三つだけ思い浮かべてみてください。