清風明月
せいふうめいげつ / Seifū Meigetsu
清風明月(せいふうめいげつ)の意味
意味
すがすがしく吹きわたる風と、澄んだ空に浮かぶ明るい月。誰のものでもなく、お金で買う必要もなく、いつもそこにある自然の清らかさを表します。禅では、余計なものを抱えこまない、澄みきった心のありようにも重ねて読まれます。
出典・由来
特定の一つの出典に限られる言葉ではなく、禅の語録や茶掛けの書で広く用いられてきた表現です。似た発想は中国の詩文にもあり、李白の「襄陽歌」には「清風朗月不用一銭買(清らかな風と月は一銭も払わずに手に入る)」という句が、蘇軾の「赤壁賦」には川の上の清風と山間の明月は取っても尽きないという一節が見られます。禅では「清風払明月、明月払清風」のような対句の形でも語られますが、成立や初出については諸説あります。
悩みへの生かし方
仕事に追われ、人間関係に気をつかい、気づけば頭の中がいつも何かでいっぱいになっている。そんなとき、私たちは「何かを手に入れれば楽になる」と考えがちです。けれど清風明月は、心を軽くするものの多くが、すでに目の前にあり、誰にも奪われず、対価もいらないことを思い出させてくれます。 風は何かを持ち帰ろうとせず、月はどこを照らすか選びません。誰かの言葉にとらわれたり、過ぎたことを何度も思い返したりする自分に気づいたら、風が通りすぎるように、その思いも通りすぎてよいのだと考えてみてください。問題がすぐ解決しなくても、ほんの少し、心に風の通る隙間ができるかもしれません。
今日の小さな実践
今日、窓を開けるか外に出て、1分だけ風の感触や空の明るさを感じてみてください。夜なら月を探して、ただ眺めるだけで十分です。