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心月孤円

しんげつこえん / Shingetsu Koen

心月孤円(しんげつこえん)の意味

意味

心は、夜空にひとつだけ浮かぶ満月のように、何にも頼らず、欠けることなく円かに満ちている、という意味です。「孤」はさびしさではなく、他と比べず、それだけで足りているありさまを表します。その静かな光は、見るもの聞くものすべてを分け隔てなく包み込みます。

出典・由来

唐代の禅僧で、馬祖道一の弟子とされる盤山宝積(ばんざんほうしゃく)の言葉として、『景徳伝灯録』などに伝わっています。「心月孤円、光呑万象(光、万象を呑む)」と続き、さらに光と照らされる対象がともに消えたとき、それは何なのかと問いかけます。茶席の掛物としても親しまれている一句です。

悩みへの生かし方

職場で評価が気になったり、SNSで誰かと自分を比べて落ち込んだりすると、自分が欠けた存在のように感じられることがあります。けれどこの言葉は、心はもともと円く満ちていて、他人の物差しで足りないものが増えたり減ったりするわけではない、と静かに示しています。雲がかかって月が見えない夜も、月そのものが欠けたわけではありません。 また、ひとりでいる時間に心細さを覚えるときにも、「孤」という字を思い出してみてください。誰かに寄りかからなくても、その場で円く在ることができる。そう思えると、孤独は欠落ではなく、自分の光を取り戻す時間に変わっていくかもしれません。

今日の小さな実践

夜、もし月が見えたら1分だけ眺めてみてください。見えない日は目を閉じて、胸の奥に丸い月がひとつ静かに浮かんでいる様子を思い浮かべ、ゆっくり三回呼吸します。

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