柔軟心
にゅうなんしん / Nyūnanshin
柔軟心(にゅうなんしん)の意味
意味
こだわりや思い込みにとらわれない、やわらかな心のことです。固く身構えるのではなく、物事をそのまま受けとめ、状況に応じてしなやかに動ける心をいいます。
出典・由来
「柔軟」という言葉は古くから仏典に見られ、心身がやわらぎ調うことを表してきました。禅では道元が重んじた言葉として知られ、師の如浄との問答を記した『宝慶記』に、柔軟心とは仏祖の身心脱落をわきまえることだ、という趣旨のやりとりがあるとされます。また「道元は宋から柔軟心だけを持ち帰った」という話もよく語られますが、これの確かな典拠ははっきりしません。
悩みへの生かし方
職場で意見を否定されたとき、私たちはつい「自分が正しい」と心を固くしてしまいます。柔軟心は、意見を曲げて相手に合わせることではありません。一度力を抜いて、相手の言葉をそのまま聞いてみる余白をもつことです。そのうえで自分の考えを伝えれば、ぶつかり合いではなく、やりとりが生まれやすくなります。 思いどおりにならない出来事が続くと、心は「こうあるべき」に縛られて、ますますこわばります。予定が崩れた日、誰かの態度に引っかかった日には、「今、自分は固くなっているな」と気づくだけでも十分です。気づいた瞬間、心はほんの少しゆるみ始めています。
今日の小さな実践
肩や顎に力が入っていないか確かめ、息をゆっくり吐きながらその力をそっと抜いてみましょう。体がゆるむと、心も少しやわらぎます。