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身心脱落

しんじんだつらく / Shinjin Datsuraku

身心脱落(しんじんだつらく)の意味

意味

身体と心へのとらわれが、すっかり抜け落ちること。「自分が」「自分の」と握りしめていたものがほどけ、ありのままのいのちとして在る境地を指します。何かを手に入れるというより、余計なものが自然に落ちていくイメージです。

出典・由来

道元が中国・天童山で師の如浄のもとで修行した際の大悟に関わる言葉として知られます。『宝慶記』には如浄の言葉として「参禅は身心脱落なり」とあり、『弁道話』にも「ただし打坐して身心脱落することをえよ」と記されています。また『正法眼蔵』「現成公案」では、自己をわするることが「自己の身心および他己の身心をして脱落せしむるなり」と述べられます。坐禅中に居眠りする僧を如浄が叱った声で道元が悟ったという逸話は後代の伝記によるもので、史実かどうか、また如浄の語の原形については諸説あります。

悩みへの生かし方

仕事で失敗したとき、人にどう思われたかが頭から離れないとき、私たちは「ちゃんとした自分」を守ろうとして、身も心もこわばらせています。肩に力が入り、呼吸は浅くなり、考えは同じところを回り続けます。身心脱落は、そのこわばりを無理に消すのではなく、握っている手をそっとゆるめてみることだと受け取れます。 疲れているのに休めない人、評価を気にして眠れない人ほど、「何者かでいなければ」という重荷を背負っています。その重荷は、あなたの本体ではありません。ほんのひとときでも、役割や肩書きを脇に置き、ただ座って息をしている自分に戻るとき、抱えていた問題は消えなくても、それとの距離は少し変わります。

今日の小さな実践

椅子に座ったまま目を閉じ、息を吐くたびに肩、顔、お腹の力をひとつずつ落としていきます。1分間、何かを良くしようとせず、ただ落ちていくのにまかせてみてください。

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