松樹千年翠
しょうじゅせんねんのみどり / Shōju Sennen no Midori
松樹千年翠(しょうじゅせんねんのみどり)の意味
意味
松は千年のあいだ、季節が移っても変わらず緑をたたえている、という意味です。花や紅葉のように目を引くことはなくても、変わらずそこにある尊いものを表します。禅では、誰の中にも常にある本来の心が、目立たないまま静かに続いている姿にたとえられます。
出典・由来
禅林の句を集めた『禅林句集』などに収められ、茶席の掛物として親しまれてきた言葉です。「松樹千年翠、不入時人意(松は千年の翠なれども、時の人の意に入らず)」と対で伝わるとされ、変わらぬ緑が、移ろうものに心を奪われがちな人々には気づかれにくいことを示しています。もとの出典については諸説あり、はっきりとは定まっていません。
悩みへの生かし方
職場で評価されるのは、目立つ成果や華やかな発言ばかりのように感じることがあります。毎日きちんと仕事を整え、誰かの困りごとにそっと手を貸していても、それが注目されることは少ないかもしれません。けれど、松の緑が人に気づかれなくても千年続くように、あなたの積み重ねも、気づかれないからといって価値がなくなるわけではありません。 人の評価は季節のように移ろいます。褒められる日もあれば、見過ごされる日もあります。その揺れに合わせて自分の価値まで上下させてしまうと、心はいつも落ち着きません。外の声とは別に、自分の中に変わらず続いているものがあると思い出せたとき、少しだけ肩の力が抜けるのではないでしょうか。
今日の小さな実践
今日、誰にも気づかれなかったけれど自分がきちんと続けたことを一つ思い出し、心の中で「これでいい」とつぶやいてみてください。